【ハザード解説】ノロウイルス

本コラム【ハザード解説】では、食品安全の危害要因について個々に取り上げ、特徴や発生事例等を解説します。

ノロウイルス

ノロウィルスの3D画像

特徴

ウイルスであるため、細菌とは異なる特徴を持つことに留意する。それは、食品中で増殖しないこと、食品原材料中には一部の例外を除いて存在しないこと、不顕性感染が多いことなどである。これらの特徴から、ノロウイルスをはじめとしたウイルス性食中毒では、二次汚染の防止が重要である。

ノロウイルスは人から人を介した感染のほか、人の手指などから汚染された飲食物、人から下水を通して汚染された二枚貝、及びそれらの食品から汚染された飲食物などを介して感染する。85℃ 1分以上の加熱や、次亜塩素酸ナトリウムで不活性化するが、エタノールでは不活性化しない。また、石鹸を使った手洗いを2回繰り返すことでウイルスの残存率を大幅に減らすことができるという実験結果がある。

原因食品

カキなどの二枚貝、サラダなどの加熱工程の無い食品、加熱後に手で仕上げる食品など。
ノロウィルスの感染源となる牡蠣の画像

管理のポイント

中心温度 85℃ 1分以上の加熱、従業員及びその同居人の健康チェック、手洗いの徹底、次亜塩素酸ナトリウム溶液による器具類の殺菌など。

発生事例

・2014年 日本

2014年1月15日、静岡県浜松市内の小学校等において、学校給食の食パンを原因とするノロウイルス食中毒が発生した。喫食者数 8,027名、患者数 1,271名 (発病率 15.8%) で、主な症状は嘔吐、発熱、下痢であった。
食パンを製造した菓子製造業者に対しては営業禁止処分が行われた後、指導・教育が行われ、改善が確認された1週間後に禁止が解除された。当該施設では検便、健康チェック、専用の作業着や使い捨て手袋の使用といった対策は取られていたが、不十分な手洗いによる手袋の汚染、手袋交換の頻度の少なさ、不衛生な作業着の着用などにより食中毒が起きたと考えられている。

参考文献

・『新スタンダード栄養・食物シリーズ8 食品衛生学第2版』 一色賢司編 東京化学同人
・『Norovirus の代替指標として Feline Calicivirus を用いた手洗いによるウイルス除去効果の検討』 森功次他, 感染症学雑誌, 80:496-500,2006
http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0800050496.pdf
・『浜松市内におけるノロウイルス集団食中毒事例(IASR Vol. 35 p. 164-165: 2014年7月号)』, 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2297-related-articles/related-articles-413/4798-dj4131.html
 

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