コラム

2020.09.04

【HACCP解説】第三回 危害要因分析について (HACCP 7原則12手順 ~ 原則1)

HACCP 7原則12手順の手順1~5の次は、原則1 危害要因の分析を実施します。
危害要因の分析では、①危害要因の抽出、②抽出した危害要因の重大性の評価、そして③危害要因に対する管理手段の決定を行います。

危害要因の抽出、重大性の評価、管理手段の決定

危害要因の抽出では、原料及び工程毎に想定される危害要因を挙げていきます。 このとき、少しでも可能性があるものは徹底的に抽出しておきます。 HACCPチームメンバーだけでなく、製造現場の担当者からも情報収集し、これまでのヒヤリハットなどの経験を基に、積極的に且つ徹底的に危害要因を見つけ出します。

危害要因の抽出が終わったら、次に危害要因の重大性を評価します。
この重大性の評価には、フードチェーン全体を見渡して評価する方法と、挙げた危害要因を俯瞰してその中で相対的に評価する方法があります。
一般的には、フードチェーンの前半に位置する食品と後半で位置する食品では、その危害要因の種類や発生頻度も違います。 そのため、危害要因の重大性を評価する際には、フードチェーン全体を見渡して評価するよりも、挙げた危害要因の中で相対的に評価する方が、メリハリがついた評価となります。

最後に、重大性が大きいと評価した危害要因ごとに、その危害要因が顕在化することを防止するための管理手段を決定します。 殆どの場合は、既にこれまでの工程管理で行ってきたことがそのまま管理手段となります。 もし、これまでの工程管理で危害要因を防止出来ないのであれば、新たに管理手段を決め、工程に反映させます。

危害要因分析の順序

HACCP初心者の多くは、この危害要因の抽出、重大性評価、管理手段の決定を、一気に(危害要因分析表では横方向に)行ってしまいがちです。(図1)
しかし、危害要因の重大性を評価するときは、抽出した危害要因の中で相対的に評価することが必要で、危害要因全体を俯瞰して評価を行うべきです。

図1


危害要因によっては、初めて出てきた工程では無く、下流の工程で管理することも多くあります。 そのため、危害要因分析を行う場合は、必ず原料及び工程のはじめから終わりまで工程毎に危害要因を挙げ、次に危害要因の重大性を評価し、そして管理手段を決めるという順序(危害分析表では縦方向)でも確認を行ってください。(図2)

図2

危害要因分析はHACCPの7原則12手順の中で最も時間を掛けてしっかり行うべき項目です。 この危害要因分析をしっかり行えば行う程、実際に危害要因が顕在化することを防ぐ、より良いHACCPプランとなります。